節電の限界 2012 3 20

 たとえ超円高でも、日本企業が海外移転しないで、
国内で生産を続けていたのは、なぜか。
 それは、海外では、特に新興国では、
電力供給に不安があったからです。
 しかし、日本でも、福島原子力発電の事故を受けて、
電力供給不安、計画停電、節電要請、電力料金の値上げという具合に、
まるで新興国を連想させるような電力事情となっています。
 昨年の夏、日本企業は、節電目標を達成するために、
工場において、かなり無理な操業を強いられたでしょう。
ただ、大震災直後ということで、やむを得ないと納得したはずです。
ところが、こうした節電要請が、毎年、続くと、どうなるか。
 昨年の夏は、まだまだ多数の原子力発電所が稼動していました。
しかし、今年の夏は、原子力発電所の稼動がゼロの可能性があります。
電力料金の値上げどころか、電力供給不安もあるでしょう。

原発再稼動 2012 3 17
 これは、2011年7月2日に書いたことですが、
もう一度書きましょう。
 今から、30年ぐらい前は、
日本企業の黄金時代だったと思います。
 この時代は、外国から、
「日本企業は、世界最強である。
日本式の経営は、素晴らしい」と称賛されていました。
 しかし、その黄金時代でも、
日本企業の一部には、衰退している分野があったのです。
 それがアルミニウム業界だったのです。
アルミニウムは、「電気の塊」と言われることがあります。
その理由は、アルミニウムを作るには、大量の電力が必要だからです。
 日本は、外国に比べ電力料金が高く、
国内でアルミニウム精錬は、経営的に困難で、
次々と生産拠点が海外に移ったのです。
(オイルショック後の電力料金の高騰が原因とも言われます)
 もちろん、日本において、
アルミニウム業界が「絶滅」したわけではありません。
唯一、一社だけ残っています。
 日本国内において、
原石(ボーキサイト)から製品まで一貫生産を行っているのは、
「日本軽金属」のみとなりました。
 同社の場合は、自前の「水力発電所」を保有し、
「自家発電」をしているので、何とか国内生産を維持しています。
 電力と産業を考える上で、
日本のアルミニウム業界がたどった道のりは、大いに参考になります。
 原発再稼動は必要です。
最近の政治家は、芸能人のように人気取りに終始していますので、
ここは、私が日本の国益のために、「憎まれ役」を買って出た次第です。







































































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